かかりつけ医 認知症研修に参加しました
先日、厚生労働省が定める「かかりつけ医 認知症対応力向上研修」に参加してきました。
当院は高血圧や糖尿病、高コレステロール血症など生活習慣病の方や、心臓病(弁膜症や狭心症)
の方が多いことから、平均年齢が高めです。
血圧のコントロールが悪くなったり、投薬を行っていても糖尿病が徐々に悪化する方などでは
診察でお話を聞くと、実は一種類余っている薬がある…とか、残薬があるからか診察予定日より
だいぶ遅れていらっしゃったり、予約を取ったのに、だんだん予約日に来院できなくなったり、
という方がいらっしゃいます。
診察時の対応として、一日の服薬回数をなるべく一回にしたり、薬局で薬を「一包化」して
いただけるよう指示をだしたりすることによって患者さんの病態が良くなることもあります。
しかし、その基礎に認知症が隠れている場合には、「かかりつけ医による認知症の早期発見」
が重要になります。
今回の研修では、認知症の早期発見、気づき→相談対応→専門医との連携と治療→地域での
多職種協動、家族の支援について一通り研修・確認を行いました。
当院では、認知症が疑われる方に対して、昨年開業時よりMMSE*検査でスクリーニングを行っています。
また、必要な方は専門医のご紹介も行っています。ご家族の方でもよいので、ご相談がある場合は、
当院外来(野口)にてご相談ください。
*MMSE (Mini-Mental State Examination:ミニメンタルステート検査)(6-10分)
MMSEは時間の見当識、場所の見当識、3単語の即時再生と遅延再生、計算、物品呼称、文章復唱、
3段階の口頭命令、書字命令、文章書字、図形模写の計11項目から構成される30点満点の認知機能検査である。
MMSEは23点以下が認知症疑いである。27点以下は軽度認知障害(MCI)が疑われる。